【とある不思議な】咲「・・・喫茶店?」【喫茶店】

『営業時間?お客様に合わせます』

咲「…おねえ、ちゃん?」

照「咲…」

「なにか、飲まれますか?」

咲「あ、いえ、あの…」

照「時間、大丈夫?」

「お客様がいるのに閉めたりしませんよ」

照「じゃあ、ミルクティーを二つ」

「かしこまりました」

『事情説明』

照「久しぶり、だね」

咲「う、うん…」

照「遅かった、ね」

咲「気が付いたら、ここにいたんだけど」

照「うん、咲は迷子だから」

咲「よく覚えてないだよ。どうやってきたのか」

照「本当は、もっと早く会えるかと思っていたけど」

咲「どういうこと?」

照「咲がこの店に来ないわけがないもの」

咲「…?」

照「咲の高校が全国行きを決めたときから覚悟はしてた」

咲「ごめん、お姉ちゃん。よく分からないんだけど」

「ミルクティー、お待たせいたしました」

照「ありがとう」

咲「あ、ありがとうございます」

照「……」ゴクッ

咲「お姉ちゃん?」

照「この店はそういう店だもの」

『喫茶店』

照「1年に一度、強い力を持った麻雀打ちが集まる」

照「だから、1年に1度。生涯に3回」

照「咲、今何時か分かる?」

咲「分からないよ」

照「多分深夜。かなり遅い時間」

照「なぜならここは夢の中だから」

照「集まった力によって開かれた場所だから」

咲「オカルト、だね」

照「だから、咲がここに来ないということはあり得ないんだよ」

照「貴女は私と同じく、牌に愛された存在だから」

照「だから、覚悟してた」

『姉の事情』

照「咲と次に会うのは、話すのは、卓上でと思ってたんだけど」

照「初めてのインターハイでここに来て、多分無理だろうなって」

照「咲はきっと戻ってくる。そして、必ずここに来るって」

照「普通の子なら、ここでの出来事は起きたら覚えていない」

照「でも、私は違った。泡沫の夢であるはずの世界を、覚えてた」

照「そして、咲も多分そう」

照「本当は、麻雀を通してでしか、多分分かり合えないはずなのに」

照「本当は、麻雀を通してでしか、前に進むことはできないのに」

『妹の事情』

咲「私は、お姉ちゃんに会いたくて、ここまで来た」

咲「私も思ってた。麻雀でなら話せるって」

咲「楽しかったよ。色んな人と打てて」

咲「嬉しかったよ。色んな人と知り合えて」

咲「でも、私の時間は結局進んでないの」

咲「お姉ちゃんと仲直りしないと、進めないの」

咲「ここで話すことが出来なくても」

咲「必ず、決勝に行くから」

咲「そこで、私の麻雀を見て」

咲「私の答えは、そこにあるから」

『姉の優しさ』

照「分かった。決勝で、会おう」

咲「うん」

照「これで、少しは早く眠れるんじゃない?」

咲「…えっ?」

照「言ったでしょ。ここは夢の中。来るのが遅いのは迷子になっていたからじゃない。ろくに、寝てないんでしょう?」

咲「う、うん…」

照「決勝では、しっかり見させてもらうよ。だから、安心して」

『別れ際に』

「ありがとうございました」

照「こちらこそ、長い時間ごめんなさい」

咲「ごちそうさまでした」

照「あ、咲」

咲「なに、お姉ちゃん?」

照「この喫茶店のさっきの席はその世代の一番の打ち手が座れる席なんだ。色々な人が来店しているけど、譲れそうな子は一人もいなかった」

照「やっぱり、咲しかいないと思う」

照「だから、来年からは」

咲「待って」

照「…」

咲「その席は、今年、私が譲り受けるから」

照「…さすが、私の妹、だね」

咲「……」

照「……」

咲「それじゃ、またね、お姉ちゃん」

照「うん、また、決勝で」

『CLOSED…?』

からんっ

「いらっしゃいませ」

「今年は来られないかと思いましたよ」

健夜「少し、楽しい集まりがありまして」

「毎年のご利用、ありがとうございます」

健夜「いえ、ご迷惑ではないでしょうか?」

「お客様が来なければ、営業が終わった気がしないので」

健夜「もう、10年経つんですね」

「高校卒業後も、御贔屓にしてくださるのは小鍛治様だけです」

健夜「さすがに通常の営業時間には来れないですけどね」

「今年もたくさんの子が来店してくださいました」

健夜「どうですか?有望株はいました?」

「はい、それはそれは。今年も数多くいますね」

健夜「どこが優勝するか、決まりました?」

「明日の定休日に、ゆっくりと考えさせていただきます」

健夜「教えてくれると、仕事がやりやすいんですが」

「面白くない、でしょう?」

健夜「…ですね」ニコッ

「毎年の恒例行事ですね、この会話」

健夜「なんか、申し訳ないです」

「では、私の方からも一つ、定例の話題を」

健夜「はいはい」

「ここを引き継いでくれはしませんか?」

健夜「私はまだ、あちらでやりたいことがいっぱいあるので」

「また、振られてしまいましたね。貴女以外に考えられないのですが」

健夜「誰にも、貴方の代わりは務まりませんよ」

「……」

健夜「…『インハイの魔物』さん」

健夜「楽しみにしてます、今年繰り広げられるドラマ、そして結末を」

「そうですね、今年は、例年よりも面白くなりそうだ」

健夜「では、また来年」

「はい、ありがとうございました」

槓っ!

・・・・・・

ということで、喫茶店シリーズ完結です。

一応、マスターとすこやんの会話だけ最初に浮かんでこれ書いてみようかなあと思い、執筆してみました。2か月経ってる・・・。

書いてて、なかなか楽しかったですけどやっぱり自分の文才のなさに気付きますね。満足いく出来の回とあんまり良くなかったなあと思う回などなど色々ありまして。シズと宥姉はなかなかになかなかなんだけど。

と、色々反省はあるのですが、トータルでは満足かなぁ。

ではでは、駄文でしたが、お付き合いいただきありがとうございました。
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すばらっ。
ただ一言。すばらでしたよー。
わたしは楽しかったです。
新シリーズ始まらないかなー(チラッ
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