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異邦の騎士

「占星術と斜め屋敷読んだならあとは『異邦の騎士』読んどけば御手洗潔って人間が分かると思うよ」

と、友人に勧められたので早速書店に行ってみたんだ。ない。ない。どこにも置いてないっ!なんでや、島田荘司って言えば占星術かこれって言われるレベルの作品(友人談)じゃないんかいっ!で、探し回ること7つ目の書店。ようやく、ようやく発見しましたぁ。会いたかったよぉ。

というわけで今回は島田荘司先生の『異邦の騎士』でございます。比較的に私がよく読む文庫としては長め?の作品だったので読むタイミングを考えてたんですが、開けてみたらびっくり。なんか普通に熱中してしまった。気付いたら終わってた、そんな感じ。

うん、これはベストワンやわ・・・。面白過ぎる。本格ミステリって感じではないけど一気に読ませる、読者を惹き込んでいく。その描写に、その技量に脱帽です。

ではでは早速作品紹介していきましょうかー。

とある公園で眼を覚ました記憶喪失の男。何も分からない。自分が誰なのか。なぜここにいるのか。全てを失い異邦の地にただ一人置いていかれた男はそこで運命的な出会いをする。彼女がいるから、俺は生きていける。新たな生活に慣れ始めたころ、男はある人物に出会う。「御手洗占星学教室」の主に。・・・こんな感じ?

うーん、書いてみたけどさ・・・これだと「記憶喪失の男と彼と生活を共にしている女性とこのシリーズの探偵役である御手洗潔がいましたよ」ってことだけしか伝わらないよね?実際昔話の「むかしむかしあるところにお爺さんとお婆さんがいました」と大差ないくらいの紹介しか出来てないよね。

いや、だって読者に情報くれないんだもん全然。語り手がさ、この記憶喪失の男なんだよね。で、前半部分に関しては本当にただ普通に生活してるだけなんだよ。多少この幸せは続かなかったんやで的伏線は入れてたんだけどさ。どう考えてもこの人だけ何が起こっているのか分からないまま話が進んでいくから読者も何が起こってるか分からないんだよ。

でも、男が自らの過去を探り始めるあたりから話が動いていく。結構ぞくぞくする描写が続く。衝撃が次々に読者に与えられる。待ってましたとばかりにこっちもどんどん惹き込まれていくんだよね。

「!?」

うん、読み進めるとこんな感じかなーって。あとはもう御手洗潔の独壇場だから。御手洗潔という人物が分かるという友人の評価は正しいものだったと言わざるを得ませんね。唐突なんやもん、色々と。それなのに、きっちり話を完結させちゃうんだもん、鮮やかに。

読者は情報不足に嘆かされるけど最終的に読み終わってみると納得せざるを得ない作りなんですよね。別に何も与えられてない訳じゃないしね。謎は普通に沢山提示されるけどその謎を解明する鍵が渡されないだけだから。

ちなみにミステリ読むときは読者への挑戦があろうがなかろうが謎解きを勤しむという恐らくは理想的な読者であろう私はもちろん今回も色々考えながら読んでました。うん、分かったのは一番最後に明かされる謎だけでした。しかも描写からではなく、内容と構造的に多分そうなんだろうなぁというお話の中の探偵には絶対真似できない手法?からの予測でしたし。

分からないことだらけ。情報は明け渡されない。明らかに読者にとっては不公平。でも、最後まで一気に読ませる、読まなきゃいけないような錯覚を読者に与えてくる作品ですね。で、読み終わって結局納得させられるんですよ。御手洗潔の推理を聞いた記憶喪失の男のように。

これはミステリではない、私の日常を切りぬいた私小説を切り刻んで謎解き小説に組み替えただけ・・・なんて言ってるあとがきももちろん興味深いものなんですが、面白いのは完全改訂版用に書かれた方のあとがきだと思います。

そのあとがきは要約すると『異邦の騎士』という作品が世に出るまでの経緯ですね。本作は御手洗潔を探偵役に据えた一番最初の物語のはずなんですが・・・発表は大分後なんですよね。その理由が・・・

①1作目としてはパンチが足りないと考えた。そのため、強い作品を先に発表してたら出すタイミングを完全に逃した。

②タイトル決まらない。ちなみにここで言われている仮タイトル『良子の思い出』もなかなか趣深いんですが、苦し紛れに付けたと仰っているタイトル『異邦の騎士』正直この作品にどんぴしゃな気がする。

でね、さらにこんなことを仰っています。

「占星術が長らく私の著作の読者人気投票ベストワンだったけど出して数年したら異邦の騎士が1位になるようになったわー。理由①の判断はミスだったかもやでー」(もちろんアレンジしてます)

ただ、これには反論したいかな。本作『異邦の騎士』はその発表がこの時点だったから人気が出た作品だと思います。御手洗潔という探偵のシリーズ。これが前提になっているからこそその面白みが分かる話だから。多分これが一作目だったら全く取り上げられないということはないでしょうけど御手洗潔が日本を代表する名探偵の一人に名を連ねることはなかったのではないかなと。

ミステリとしては若干反則気味の描写も、前半の話の動かない顔見せ部分もこの作品がシリーズものであるからこそ気にならないし、むしろ作品に深みを持たせている描写になっているのかなと。

あ、だからこそなんですが本作を読む前に必ず占星術と斜め屋敷は読んだ方がいいと思います。もちろん読んでなくても楽しめるんでしょうが、より深く作品を味わうためにも是非。

記憶喪失の男と一緒に読者も道化のように踊らされている。踊らされてることにすら気付けない。指摘されて、ようやく舞台の全容が分かる。驚愕。でもそれが楽しい。面白い。そんな作品。

島田荘司先生の最高傑作と名高い本作、是非是非味わってみてはいかがでしょうか?



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捩れ屋敷の利純

けれども……彼女の忠告を尊重して。ここはひとつ……、黙っていよう、と思うのだ。

はい、というわけで今回は森博嗣先生のVシリーズのこの作品『捩れ屋敷の利純』についての感想を書かせて頂きます。さて、本作は実は過去記事で少しだけ触れてます。それが『四季』シリーズ、特に秋なんですが・・・

本ブログで『四季』はネタバレ自重せずに感想を書いてたりするので本作読んでない人は出来る限り観ないでください。やばいネタバレがあるわけではないんですがそれでも一応・・・。え?そんな感想書くなって?読む順番がおかしかったからねしょうがないね。

という言い訳をしつつ。というわけであの時いまいち分からなかった大部分の出来事が本作で補完出来ました。本作はVシリーズの1冊なのですが少しだけイレギュラーだったりします。なんと、S&Mシリーズとのクロス作品なんですよぉ。・・・いや、知ってて買ったんだけどね。

はい、じゃあそんな本作の作品紹介にいきましょう。

エンジェル・マヌーヴァという工芸品を観るため秋野秀和と名乗り熊野御堂家の屋敷を訪れた保呂草潤平。不思議な建造物を観るため国枝桃子と共に屋敷を訪れた西之園萌絵。捩れ屋敷と呼ばれる建造物、不思議な密室状態にあるログハウス。二つの物語が二つの奇妙な建物で起きた殺人事件とエンジェル・マヌーヴァ盗難事件でクロスする。招かれなかった二人の探偵役を尻目に。・・・こんな感じかな?

瀬在丸紅子と犀川創平は今回屋敷に招かれなかった人々なのでほとんど出てきません。ただ、犀川先生は少ない出番できっちりお仕事してますし、瀬在丸紅子もプロローグとエピローグに出てきていい味を出しています。というかですね、この作品はプロローグとエピローグが実は一番大事だったりします。

本作読んでてまず思ったこと。国枝ちゃんってこんな可愛かったっけ?本作で一番いいキャラだった気がする。そもそも国枝ちゃんはある理由から外見が男に見えるという特徴を付けれらてしまった可哀そうなキャラだったりします。詳しくは『すべてがFになる』を観ましょう。ただ、シリーズが進むごとにどんどんいいキャラになってますよね、うん。

そもそも今回は登場人物が少ないです。シリーズキャラクターの保呂草、萌絵、国枝の3人の他に5,6人しか出てきません。なので、消去法で犯人分かっちゃいます。というか、多分わざと知らせてますね、これは。話的にも犯人は論理的に導いてるわけではないですしね。

今回問題になってるのは複数のハウダニットです。屋敷物ですしある意味当然ですね。こんな建物普通作らないだろっていう屋敷で起こる殺人は意外に好きだったりします。あきれることもあるけれど小説の中でしかできないトリックだからね。やっぱり面白いです。

今回のもなかなか強引な仕掛けでした。けどワクワクは大きかったですね。

一応本作の探偵役は萌絵ちゃんになります。ただ保呂草さんもそれなりに色々動いています。本作はこの二人のやり取りが魅力ですね。保呂草さんは萌絵に紅子の面影を、萌絵も保呂草さんに犀川の匂いを感じているようです。クロスっぽいね、うん。

ただ、本作の一番の面白みは実はプロローグの記述にあります。プロローグだけ保呂草さんの一人称で書かれています。ここの記述、かなり重要な伏線なので覚えておいてください。

「いつも三人称で書いているから今回もそうするでー」

これが最大のポイント。これを意識すると違和感を感じ取れるかも。といってもストーリー上でこの違和感は大した意味はないです。この違和感は続きものだからこそ面白みを持つものだから。

ちゃんとエピローグでネタばらしが入るのでご心配なきよう。ただし、一番大事な情報は隠されたままです。本作で語られなかった真実が『四季』の秋で語られます。そのための伏線の話なんだと思います。ただ、いやらしいのが本作の形式をこうしておくことでシリーズの読者にある勘違いを植え付けています。

そのへんは何度でもいいますけど『四季』を読んでくださいね。私はとても後悔しています。どうして順序立てて読まなかったのだろうと(笑)まあ、いまさらなんですけどね。

大体いいたいことは言ったかな?というわけで人気シリーズがクロスする、過去、そして未来に向けた伏線の話、是非読んでみてはいかがでしょうか?


【どうでもいい追記】

一応ですね、『四季』を読んだときに前提条件としてあげたもう一作『有限と微小のパン』も入手済みだったりします。いずれ感想を書く予定です。で、これ読んだら私的おすすめ読書順序的なのも書こうかなーって思ってます。とりあえずこれだけは絶対読もう的なやつを。

ただ・・・今めちゃくちゃ小説積んでましてね。いつになるかは分かりません(笑)

頑張って年内以内には書きたいところですけど、気分次第なのでどうなるかは分からないですねぇ。

私、輝きたいんです!

タイトル少し悩んだんですよねー。「ホビロン」とか「ぼんぼる」とかあと少しマニアックなところだと「サンナクチ」も候補だったんですが、このアニメを一言で表すとこんな感じかなーって思ったので今回はこれでいきます。

あ、サンナクチ分かんない人はコミカライズの2巻を参照していただければ。コミカライズのはかの有名なホビロンは出てこないんですよぉ(多分)

というわけで今回はアニメ・漫画カテゴリを作った時絶対感想書こうと思っていた3作品のラストを飾る作品、ひとりの少女と周りの人たちの成長の物語『花咲くいろは』の感想をぼんぼって書いていきます。

何故この作品を選んだかというと普通に泣けて笑えて前向きにさせてもらえる良作だったからというのもあるんですが、私元ネタになった温泉街にいったことがあるんですよね。アニメの放映後に。さすがにぼんぼり祭りにはいけてないですけど。痛絵馬とか普通に一杯ありましたね。あーいうの書ける人凄いと思うわ。

・・・ただ、一応言っとくとアニメで町おこししてる場所限定でね?仙台行った時のレッツパーリィ率は異常だった。若干引きました。絶対伊達正宗驚いてるって。え?何?これ俺なの?的な。

脱線しました。戻しますよー。はい、では早速作品をざっくりと紹介していきましょうか。

東京で母と二人暮らしをするごくごく普通の女子高生だった松前緒花は母が男と夜逃げをすることになり、石川県で母方の祖母が経営する旅館「喜翆荘」に預けられることに。「働かざる者、食うべからず」と祖母である四十万スイに言われ、成り行きで喜翆荘の仲居として住み込みで働きながら高校に通うことに。初めは戸惑いながらも持ち前の前向きさで徐々に周りと打ち解けていく緒花。これは彼女と彼女を取り巻く人たちの成長の物語。・・・こんな感じですかね。

うーん、アニメというよりドラマみたいなあらすじだね。実際この脚本でNHKの連ドラにされてても多分問題ないんだろうなあと思えるような内容でしたねー。

緒花だけでなく周りの人間も彼女の言動、考え方に感化されて多かれ少なかれ影響を受け、成長していくというのも見どころの一つですね。なので、一応単純なキャラ紹介でも。ただ、長くなってもあれなので一言つけてくだけにしますけどね。

松前緒花 主人公。色々悩みながらも一生懸命前に進もうとする子。

鶴来民子 喜翆荘で住み込みで板前修行中の緒花の同級生。勝ち気。「ホビロン」の人。通称みんち。

押水菜子 緒花の同級生。喜翆荘でアルバイト中。引っ込み思案。でも毒舌。通称なこち。

和倉結名 ライバル旅館「福屋」の一人娘。今時の女子高生って感じ。ある意味一番常識人。

まずこの4人が大体の主要メンバーになってます。で、さらに喜翆荘従業員組が・・・

四十万スイ 夫に先立たれたあと一人で喜翆荘を支えてきた人。緒花の祖母。女将さん。厳しい。けどなんだかんだ一番優しい人。ある意味主人公。

四十万縁 緒花の母の弟。姉に対してコンプレックスあり(いや、シスコンってわけではないよ、もちろん)。脚本上最も可哀そうな扱いをされた人。スイ「旅館経営に向いてない」

宮岸徹 板前。青年。みんちが思いを寄せる。が、だんだん緒花に惹かれていく。いい人だけど空気が読めない。

富樫蓮二 板前。渋いキャラ・・・なのは最初だけでだんだん化けの皮が剥がれていった人。ある意味一番可愛い。

輪島巴 仲居頭。いい姉貴分?でも恋愛に飢えています。

次郎丸太郎 自称(官能)小説家。払えなかった宿泊費を返すために喜翆荘で働くことに。

助川電六 喜翆荘が出来た当初からいる従業員。喜翆荘の良心。

川尻 崇子 経営コンサルタント。従業員に嫌われていた・・・が、話が進むとかなりの良キャラに。

で、最後にこの人達もも紹介しとかないとね。ある意味一番重要キャラやし。

松前皐月 緒花の母親。ライター。1話のダメ母ぶりからは考えられないほど作中で最も有能なキャラ。スイからは勘当されていたが、実は最も頼りにされている?

種村 孝一 緒花のボーイフレンド。考ちゃん。1話で緒花に告白。返事貰えない。会えない。そもそも出番貰えないという不憫なキャラ。だけど作中ではかなーり重要キャラ。

キャラ紹介初めてやったけど長くなるね、これ。ただいろはは(ちなみに公式の略称は「花いろ」)人間関係がかなり重要な作品なので一応ね。

ではでは詳しく触れていくよー。

●1クール目前半(1話から7話)

緒花ちゃんが喜翆荘に馴染んでいくまでを描いています。最初は嫌々やっていた仕事にも慣れ、段々周りの人と打ち解けていきます。ちなみに、「私、輝きたいんです」とか「ホビロン」とかの名言は最初の方に出てきます。

キャラの顔見せ回の意味合いが強いですね。一応ほとんどのキャラに焦点が当たります。そのため基本1話完結のショートストーリーって感じですね。

ただ、いろはの場合何度も言ってますが出てくる人皆の成長物語なので何気ない日常を描いているこの前半部分が実は一番しっかり観ておかなければならないシーンな気がします。ここで出てくる登場人物たちが最終回までにどう変わっていくのか・・・乞うご期待。結構伏線があったりするしね。

●1クール目後半(8話から13話)

ここで絡んでくるのが考ちゃんと皐月さんなのです。話が一気に動き出します。

まず考ちゃんについて。1話で緒花に告白したにも関わらず未だ返事がもらえない考ちゃん。メールでやり取りをしているものの緒花にとっての自分の立ち位置はどういったものなのか分からずに悩みます。で、会いにいこうと・・・するんですが、結局会えずじまい。しかも別の男(徹さん)と一緒にいる緒花を目撃。彼の悩みはさらに深みに嵌まっていくことに。

まあ、予約やらアポやらとらずに出掛けた考ちゃんが悪い気もしますけど。

そしてママこと皐月さんにも焦点が当たります。なんと喜翆荘の所属する湯乃鷺温泉について雑誌で酷評。その真意を確かめるため東京に向かう緒花ですが・・・

ここで待ってるのが考ちゃんとのやり取り。彼女の中で考ちゃんがどんなに大切な人物かを意識し始めた緒花。一方距離を感じてた考ちゃん。ふたりの思いはすれ違って・・・

さらに皐月に喜翆荘がどんなところかを知ってもらうため誘拐?計画を企てる緒花。追いかけてきた徹さんとみんちと共に皐月を喜翆荘に連れていくことに成功します。

で、1クール目のラストは祖母、母、娘という3人が和解に近付くという形でエンド。完全に和解してないのがポイントといったところですかね。

これだけみると皐月さんが酷い人に見えますが、実際に観ていただければこの方が実は超有能な人物であり、それなりに色々考えて物事を判断し、行動してるのが観てとれるかと。

●2クール目前半(14話~20話)

前半戦は緒花というよりも他キャラに焦点を当てた話が続きます。修学旅行(結名回)とか普通の女子高生らしい放課後(なこち回)とか学園祭(みんち回)とかね。そんな中で一番大きな出来事が喜翆荘で映画を撮ろうという計画。これが後々に繋がる重要な伏線回だったり。

1クール目前半と同じくどちらかというと顔見せに近い部分ですね。ただ、伏線というか最終回に繋がっていく大事な描写が多々当たったりします。そして、2クール目後半が結構重い話になっていくので結構貴重な息抜きの出来る部分でもあります。

民子姫かわいいよとかなこちと結婚したいとか結名ちゃんペロペロみたいな人には一番勧められる部分だね(ニッコリ

●2クール目後半(21話~最終回)

ここから最終回に向けて一気にまくしたてるようなエピソードが連発します。要約しちゃうと・・・

スイ「次のぼんぼり祭りで喜翆荘は終わりにする」

って感じ。最初は何いってだこいつって感じなんですが話が進むごとに女将さんも色々考えての結論なんだなぁと分かってきます。というか、縁の扱いが・・・。確かに有能とは思わないけどさ。

当然従業員は皆反発。女将さんVS喜翆荘の従業員という構図が出来上がります。緒花も最初は反発していたんですが従業員で唯一女将さんの本当の意図を聞かされたためどっちつかずの立場に。

女将さんに対抗するためそれぞれが躍起になる喜翆荘の面々。が、どこか余裕がなく。というかここまでくると「まともなの緒花しかおらんやんか」って感じに。事情を知れる視聴者は結構イライラするかも。ただ、登場人物たちはその事情を知ることが出来ないので仕方ないんだけどね。

これで本当に喜翆荘らしいおもてなしが出来るのか?緒花は悩みます。でも、やっぱり彼女らしく行動に移していきます。緒花の行動によって再び歩み寄る女将さんと従業員。皐月も駆けつけ、物語はぼんぼり祭りへ。

考ちゃんとの関係にも一応の決着を付け、盛り上がりを見せる中ラストシーンへ。雑巾がけをする緒花。1話と比べると彼女の成長が観てとれる名シーン。そして女将さんと緒花の会話へ。これが泣けるんですよぉ。喜翆荘の責任者として、そして緒花の祖母として緒花に語りかける女将さん、喜翆荘の従業員として、そして孫娘としてそれに応える緒花。その描写も相まってあまりに美し過ぎるシーン。

こんな感じですねー。少し「えっ?」ってなる展開がなかったわけではないんですが26話通してみると素晴らしいストーリーだったと思います。

あと、田舎の温泉街という自然一杯の舞台を生かした描写。ホントに綺麗でした。主題歌もよかったよね。地元側が協力的だったのも物語に深みを与えています。アニメ発祥で本当にぼんぼり祭りやっちゃったんだから。金沢市内の描写とかも細かかったみたいですし。

それにしてもああいうのですぐ場所を特定する人たちってやばいですよね。ほんの1,2日であの場面の参考になってる場所はここみたいなのを特定しますからね。警察とかに入ればいいのに。

うん、こんなとこですかね。いわゆる聖地ですが湯涌温泉というところですが、そんなに大きな温泉街でもないんですがなかなかいいところなので是非機会があれば行ってみてくださいね。

ではでは、いつまでも色褪せることのない名作アニメ、是非是非観てみてくださいね。

来年の映画ちょーたのしみだよー。

片眼の猿

大衆社会と呼ばれる今の世の中で「個性」を持ち続けることは難しい、そんなお話。

はい、今回は道尾秀介先生の『片眼の猿』について感想書いていきますよ。

というわけで今回初めてブログで道尾先生の作品を扱います。ただ私の読書歴で先生の作品を初めて読んだというわけではありません。これで2作品目です。うん、敬遠してたんですよね。ある作品のせいで。ものすごーく有名なあの作品ですね。いや、面白かったけどね。

ただ、友達に道尾先生の大ファンがいまして猛プッシュされたので久々に読んでみようかと思い今回久々に手に取ってみた訳なのです。

え?本当に同じ作家さん?というのが正直な感想。どっちも面白かったけど本作はかなり読みやすい一作でしたね。こんなんも書けるんかこの人という感嘆。

ちなみに本作は十二支シリーズという作品群の一作なんだとか。

じゃあ、早速作品紹介ですのー。

ある特殊な容姿を持つ主人公。盗聴専門という彼が経営する探偵社にある依頼が持ち込まれる。その依頼をこなす中で彼はある女性に興味を惹かれることとなる。彼女と接触し自身の探偵社の引きこもうとするがとある事件に巻き込まれていくことに。そしてその事件は彼のとある過去の出来事とも繋がっていて・・・といった感じですかね。

その手際の良さには敬意を表さないとあかんですね。さすがといった感じ。さらっと謎を残しつつどんどん話を進めていって忘れたころに種明かしされる感じ。しかもいっぺんにではなく、ところどころ小出しにして。

トランプとか過去の事件とか今起きてる事件とか登場人物それぞれの事情とか。

いやいや、作中のあなたたちは納得してても私たちなんのこっちゃ分かりませんよぉ。

とか思いつつもどんどん話が進んでいってしまうので分からないまま進んでいくと唐突にネタばらしが入ったり。え?今それについて触るの?的な。意外なタイミングなんだけどよくよく全体をみると最高のタイミングとしか思えないんですよね。

『犬はどこだ』でも同じこといってましたけど魅せ方が本当に上手いですね。今回は逆ですけど。知ってる前提で進む登場人物と情報を隠されている読者って対比ですからね。情報を読者に渡すタイミングを上手く調整してます。それによって読者を一気に話に引き込んでます。

事件としては相当重い内容なんですが、受ける印象はそこまで重々しくないんですよね。むしろコメディを読んでるイメージ。キャラが全体的に明るいからかな?一応このキャラクター達がこの作品のテーマを体現してるわけですしね。

だからもの凄く読みやすいです。巧みに読者をミスリードへと誘導する技術とか話の中に惹きこませる文章力とか素晴らしい部分は多々ありますが何よりも「読みやすさ」が私の中では一番の特徴な気がします。これが本当に意外でした。先生を敬遠してた私にとっては。

ただ読みやすさの中にある技術、謎の畳み掛け、錯覚のさせ方・・・これらはやっぱりあの作品の作者だなあとも思えるレベルでしたね。

うーん、こんな感じ?感想としては薄いかもですが本当にあまりの読みやすさにびっくりして他の感想が出て来なかったです(笑)過去読んだあの作品が私にとって衝撃的なものだったということですね。

さて、その作品ですが今私の手元に持ってきてあります。もうお気付きかと思いますが・・・

『向日葵の咲かない夏』

です。いや、面白かったんだ。絶賛出来るレベルなんだ。ただ、なんとなく気持ち悪かったんだ。多分好きな人はめちゃくちゃ好きなんだろうけど私的にはそれはあかんやろうって感じだったんだ。

うーん、でもね、今回別の作品を扱ってみてもういっかいちゃんと向き合った方がいいんじゃないかなーって思うようになったのも事実です。このままの印象で終わるにはもったいない作品だったんじゃないかなーって。

なので、いずれこのブログでも扱う・・・かもね。

はい、いつも通りの脱線具合ですが巧みな技術と読みやすさが合わさった本作、是非手に取ってみてはいかがでしょうか?

犬はどこだ

犬はどこにいるのか、私、気になりますっ!

という話ではないのでご安心を。という訳で今回は「氷菓」というアニメをこのブログでも扱いましたがその原作者の米澤穂信先生の『犬はどこだ』について感想を書いていきますよ。

いや、古典部シリーズでもよかったんだけどさ。アニメでみて大筋の話は知ってるし。なら小市民シリーズ?これもライトノベル寄りの作品らしいしどうしようかと迷ってたんですよぉ。(表紙が可愛すぎてレジに持っていけなかったというのもありますw)じゃあ『インシテミル』?映画観たしなあ。で、色々あってこれを見つけたので購入に至ったという次第でございます。

本作は『クドリャフカの順番』の後に書かれた作品ですね。それまでのライトノベル寄りの作品とは一線を画して一般の大人向けのミステリになっています。その辺の事情は文庫版の解説に詳しく書いてあるので購入したらそちらも是非読んでね。

さて、ほいじゃ作品紹介にいきましょうかー。

とある事情から会社を辞め療養をしていた男が犬探し専門の調査事務所「紺屋S&R」を開業した。ところが彼の元に来る依頼は犬探しからかけ離れたものだった。失踪した女性探しと古文書の解読。断るに断れなかった男は高校時代の後輩を雇いつつこの二つの事件の調査を開始する。が、この二つには意外な共通点があって・・・。って感じですかね。

まあ、アニメの氷菓を観ていた段階でおそらく面白いんだろうなぁとは思ってたんですが、私が想定したハードルを軽く超えていくような面白さでしたね。しっかりとしたミステリ、それでいて怖さを残すラスト。うーん、さすがにこのミスベスト10に入ってる作品でした。

まずキャラクターがいいですね。元がライト寄りの作品だからかキャラの立たせ方が本当に上手いです。一般のミステリ書いてる人も一回ラノベ書いたら作品に味が出るんじゃないかな?ただ、どこまでがラノベなのかって線引きは難しいんだけどね。

主人公もなかなかですがやっぱり特筆すべきは後輩で部下、そして作品のもう一人の語り手であるハンペーこと半田平吉と主人公の妹であるあずにゃん梓ちゃんですね。ハンペーは語り手としていい味出してますし、後述しますが作品を最も盛り上げるキャラがある意味妹ちゃんなんですよね。

でね、確かにキャラクターの立たせ方は相当上手いんですよ。でもそれだけならこんなに面白くはなってないはずなんですよね。考えてみると不思議です。ストーリーがものすごく難解というわけでもなければものすごく緻密という訳でもないんですよ。(いや、緻密ではありますけど。最近扱った『バーにかかってきた電話』とかに比べるとね)

色々凝った知識も出てきますし、私にはかなりリアルな描写に見えました。ただそれだけではこの面白さの理由にはならないと思うんですよ。

分類としてはハードボイルドに近い作品?なんですけどそう言い切れるものでもないですし。2つの事件が絡み合っていく感じは素晴らしいけどね。

意外性のあるラスト。ただこれもそこまでおおおおおおおおってなる訳ではないんです。どちらかというと静かなラストですしね。

ほいで、色々考えたんですけど私なりの結論だけ先に。本作の面白さは構造とストーリーの魅せ方だと思います。

まずは作品構造が綺麗なことが挙げられます。多くの対比が隠されてます。例えば・・・

やる気のない主人公とやる気のあるハンペー君という二人の語り手

人の失踪という急を要する事件と古文書の解読という特に期間が決まってない調査

ネットというデジタル的な調査と図書を使った古典的な調査

この対比を交互にリズムよく繰り返してます。この畳み掛けのような視点の転換が面白い。

そして一番の対比構造が二つの事件の関係性を知ることが出来る読者と知らずに各々調査を進めていく登場人物達です。自分は分かってるのに気付かない登場人物にもやもやしながら読み進める感じですね。

そしてこれがもう一つの要素であるストーリーの魅せ方に繋がっていきます。長い間もやもやさせられた読者とようやく二つの関連性に気付く登場人物たち。ようやくつながった、一致した思惑。ここで読者を一気に話へ惹き込みます。

そして一気に話を盛り上げます。読者もそれにつられてヒートアップしていきます。そして作中最高の盛り上がりを見せるシーンが妹ちゃんのこの一言。

「兄さん。復活だね」

ここでテンションが最高潮になります。そして物語の全体像を主人公が明らかにしていく。そうか。そういうことだったのか。ここから怒涛のラストへ・・・

突然ふっと蝋燭の灯を消されたかのような静けさが訪れます。そこまであった熱いものがすーっと消えてしまったかのように。夢幻から解放されたかのように。

そして正真正銘のラストシーン。これもまた静かに。淡々と。わずかな余韻を残しつつ。

読者のテンションをあげっぱなしのまま終わってたら多分ここまでの面白さにはならなかったと思うんですよね。テンションが一番上がるシーンを解決編に持ってきてたらこの作品を紹介する気になれたかどうかは分かりません。ここまで積み上げてきた伏線、丁寧に読者を惹きこむ巧みな技術、そしてこのラスト・・・この3つが揃っているからこそこの作品は面白いんです。

私なりの解釈なので反論はあるかもですが。気にいらない人は戯言として流してもらえればいいかなーって。

はい、というわけで巧みに読者を誘導していき読者を惹きこんでいく名作、是非読んでみてはいかがでしょうか?

江神二郎の洞察

僕、有栖川有栖の大学生活がいかなるものになるかを決めたのは一冊の本だった。

「・・・名探偵が、悲劇を未然に防いだのね」

アリスが英都大学推理小説研究会(EMC)に入部してから、同級生の有馬麻里亜が入部するまでの1年間を描いた学生アリス初の短編集。学生アリスシリーズの二人の語り手が揃うまでを描いた作品の数々。それが予告していた通り今回扱う本作『江神二郎の洞察』でございます。

うん、一気読みしちゃいました。やっぱり火村もいいけど江神さんはまた別格といった感じでしたね。恰好良すぎる。

一応おさらいしときましょう。学生アリスシリーズは有栖川有栖先生のデビュー作(短編も長編も)のシリーズですね。英都大学推理研究会(EMC)の個性あふれる面々が偶然遭遇した難事件に挑んでいくというものです。

語り手は基本アリス、時々EMCの紅一点であるマリアといった感じ。この二人が同級生でひとつ上の学年にモチさんと信長さんというコンビがいて、長老的ポジションにいるのが本シリーズの探偵役・江神二郎となっています。

江神さんはある事情から(確か『双頭の悪魔』『女王国の城』で微妙に触れられているんですが)学生という身分を保つために留年を繰り返しているというお方。4人とは結構歳も離れているだけあり年長者としての落ち付きを持ちながらノリの良さを併せ持つというかっこいいお方ですね。その上博識、社交性抜群という。うん、典型的なミステリの探偵役だね。

でね、4つの長編で複雑な殺人に遭遇している彼らですがこんなことをいってます。実際に殺人事件の当事者になったのは『月光ゲーム』『孤島パズル』『双頭の悪魔』少なくともこの3つまではそれぞれの時しかない的なことを。言ってたはず、多分、自信なくなってきたけど。

つまり、この短編集ではEMCが事件の当事者になってはいけない縛りがあるんですよね。これが多分作家アリスと違って作品数があんまりない理由な気がしますけど。だから短編集なんて作れるん?と思ってたんですよぉ。

うん、さすがでした。下手すると長編より面白いかもしれない、これ。実際の殺人事件に遭遇しない分謎が身近なものになるんですけどそれがまた面白い。むしろこっちの方が合ってるんじゃないかと本気で思ってしまうくらい。

さてはて、この短編集には9つの作品が収録されています。で、例によって一つ一つみていくんですが、その前に時系列のおさらいでも。

アリス・マリア入学→本作「やけた線路の上の死体」まで→『月光ゲーム』→本作「蕩尽に関する一考察」まで→『孤島パズル』→『双頭の悪魔』→『女王国の城』ってなってます。一応今現在では。

『月光ゲーム』が1988年の設定なので本作も88年4月から89年4月までを描いてますね。

ちなみにあとがきによると短編集はもう一作、江神さんの卒業アルバム的な感じで出されるようなのでこの時系列は変動するかもしれませんけど。まあ、まだ1冊目が出たばかりなので次が何時になるかは分かりませんけどね。

あ、そうそう、本作を読むにあたってなんですけど一応シリーズの他の作品を読んでいなくても楽しめるかと思います。ただ、読んでるとにやにやできる部分が多々ありますので4作とも読んでから・・・というのを推奨しておきます。時系列的に間に入る『月光ゲーム』だけでなくそれぞれの作品に対応する部分があったりするからね。

ではではひとつずつ作品紹介していきましょう。ちなみに掲載順が時系列順なので。

●瑠璃荘事件

プロレスサークルに代々受け継がれていた講義ノートがなくなったっ!モチさんの下宿先である瑠璃荘で起こった盗難事件。現場の状況、関係者の証言はモチさんが犯人でしかあり得ないものだった。仲間の危機を救うためEMCの面々が立ちあがる。アリスが江神の探偵としての能力に初めて触れた物語。

『月光ゲーム』でも書かれていた江神さんとアリスの出会いから江神さんが初めて探偵としての能力をみせた小さな盗難事件を描いた本作。事件は小さいけど(こんなこと書くと某お台場の警察所の緑のコートを着た所轄に怒られそうだけど)しっかりとした本格ミステリでしたね。いわゆるアリバイ崩しものです。

ラストの推理の前提っていう話もなかなか。江神さんと彼についていく3人の関係性を見事に表している感じでした。

掲載作品中では比較的新しめに書かれた作品ですね。だからか4人のやり取りが自然、というか私が知ってる感じに仕上がってました。(とはいえ他の作品に何か変なところはあるのかと言われればそんなとこはないのだけれど)みてて楽しいよね、この4人の絡み。もちろんマリアを足してもいい感じになるんだけど。

●ハードロック・ラバーズ・オンリー

江神さんと雨の中歩いていたときのこと。偶然見かけたその子にアリスは声を掛ける。声も知らない。お互いの名前も知らない。だけど、数回会話したことがある。そんな関係の音楽喫茶の常連同士。彼女が喫茶に残した忘れ物を届けるために大声を出すも振り向かない彼女。そんな彼女をみて江神さんはある考えを抱いた。・・・こんな感じかな。

作中最も短い話ですね。短いですけど上手くまとまっている感じです。そんなに難解な文章でもなく、複雑なトリックを使われている訳でもない。でも、学生アリスっぽい。そんな作品ですね。

一応この答え合わせがこの短編集用に書き下ろされた「除夜を歩く」で出てきたりするんですけどこれまたいい感じですね。このハードロック・ラバーズ・オンリーの中でそこまでやっていたら作品の雰囲気にそぐわないでしょうしね。あっさりとした、でも惹き込まれる感じです。

●やけた線路の上の死体

EMC夏休み旅行第一弾でモチさんの故郷和歌山県南部町を訪れたEMCの一行。夏を満喫するはずが偶然起きた列車事故に興味を持った一行は事件を調査することに。見つかった死体は列車に轢かれる前に前に亡くなっていた。この不可解な状況を解決するための糸はとある列車の特徴にあった。・・・こんな感じかな?

結構無茶やりますねーって思いました(小並感)

そのトリックが本当に出来るかどうか勝手に実験しちゃったりしてます。結構危ない気が。ただこのトリックはなかなかのものですねー。よくある部類ではあるんですけど。気付ける人は気付けるんやないかな?

この作品が有栖川先生の実質的なデビュー作みたいです。多分推敲は入ってるでしょうがそうは思えない出来なんですけどね。

ただ、だからか顔見せが丁寧だったり。江神さんの観察力の鋭さを描写してたりします。かの有名な名探偵のような推理を披露してましたねー。顔見せのオチまでしっかりとしてます。

また『月光ゲーム』の直前だからかかなり伏線が張ってあります。この辺の時期にあたる作品は読んでるとにやにや出来ますのでこちらも是非読んでくださいね。

●桜川のオフィーリア

江神さんと共にEMCを創始した人物、石黒操が持ってきた親友が持っていた写真。彼の同級生が亡くなったときに撮られたものだが現場の状況は犯人以外が写真を撮ることが出来ないというものだった。彼女を殺したのはあいつなのか?その疑問を解決するためEMCの面々は捜査を開始する。・・・うん、こんな感じ。

『月光ゲーム』の直後の事件だけあり、EMCの皆は相当落ち込んでるのが観てとれます。ただ、あの死線を潜り抜けたからか4人の観察力、推理力は常人のそれとは明らかに違うレベルになっていたようで。

名探偵は屍肉喰らいではなく、時に前に進むものを助けることが出来る。起きてしまった事件の犯人を見つけ出すだけがその仕事ではないのだ。『月光ゲーム』以降名探偵の意義について悩んでいたアリスが若干立ち直る話。悲劇の幕を閉じる、悲しみの上に成り立つだけが名探偵ではないと気付くことになる物語。

論理で解決できる問題ですがアリス達が言うように簡単ではないような気もしますね。私はどちらかというと石黒さん側の人間だったみたいです。

さて、実はこの話『女王国の城』の伏線が大量にあります。人類協会という宗教団体も出てきますし、その女王にも聖地にも触れてますし。何より石黒さんも出てくるしね。未読の方はこちらもどうぞ。

●四分間では短すぎる

未だに矢吹山の事件(『月光ゲーム』)から立ち直れないでいるアリス。そんなアリスを元気づけるため江神さんの下宿で無為に過ごすための会が開かれることに。話題提供を求められたアリスはその日偶然聞いていた電話していた男の台詞「四分間しかないので急いで。靴も忘れずに。・・・いや・・・Aから先です」について先輩に尋ねる。この台詞に隠された意図とは?秋の夜に高レベルの知能戦が始まる。こんな感じですかね。

なぜアリスが『月光ゲーム』をここまで引き摺っているかは読んでくださいとしかいえないですね。殺人に巻き込まれたショックだけが原因ではないんですよぉ。

もちろんですが、たまたまアリスが聞いた台詞に関する考察なので着地点はなかったはずなのです。ただそこは小説、そしてEMCの面々が行うゲームです。あっと驚く結末が待っていたり。

というか、凄過ぎでしょこの人ら。

本作掲載作品で私が一番好きなのがこれだったり。人も死なない。実際に事件があったかも分からない。言っちゃえば机上の空論。でも、そこにあるのはしっかりとしたミステリ。そんな感じ。

●開かずの間の怪

信長さんの下宿の大家さんから幽霊がでる廃病院の話を聞いた一行は実際にそこで一夜を過ごしてみることに。体調不良に見舞われた信長さんがいったん帰宅する中3人に怪奇が迫る。開かずの間。開かないはずの密室の謎に江神さんが挑むことに。こんな感じですかね。

ラストが怖すぎるよぉ。というか江神さんが動揺するって相当のことやで。

使われているトリック自体は難しくはないです。これは私も分かりました。本当だよ?(笑)一応部類としてはハウダニットに当たる作品なのでヒントが出揃うのは大分後の方なんだけどね。なんとなくそういうことではないかと途中で気付いたり。

夜の病院ということでなかなかのホラーテイストに仕上がってる作品ですね。まさにホラー短編の基本のようなオチです。

●二十世紀的誘拐

モチさんと信長さんのゼミの教授が持っていたとある絵が「誘拐」された。犯人が提示してきた身代金は・・・わずか1000円。犯人はあの人。これは確定。ただ、どうやって絵を持ち出したのか?これが分からない。ゼミ教授はEMCに身代金の受け渡しと真相解明を求めた。・・・こんな感じ。

これも比較的には難しくないトリックだと思います。けど、ラストの犯人と江神さんのやり取りはいい味出してますね。名探偵はすぐ具体的な答えを言わないのがいいですよね。あえて分かりづらい比喩を使って物事を解決していく。言葉巧みに。

メイントリックが単純な分随所に色々な仕掛けがあったり、謎が用意されてたりします。探しながら読むと面白いかもしれないですね。

犯人に悪意があったというよりも悪戯に近い事件だけに犯人にも親しみを持てるのもこの作品のいいところ。

それにしてもEMCに入ってたら話題に事欠かなくて楽しそうですね。周りで事件が起きたり、何かしらの謎が提供されたり。もちろん、私があの中に入って会話する自信はないですけどね。知的集団過ぎますからね。

ちなみにここでマリアの影が・・・?

●除夜を歩く

大学に入った年が終わろうとしている。大みそか江神さんと共に過ごすことになったアリス。モチさんが過去に残した読者への挑戦に挑みつつ1年を振り返る二人。アリスにとって色々なことが起きすぎた1年だったが江神さんとの会話を通してひとつひとつに想いを馳せていく。

ちなみに・・・

『仰天荘殺人事件』 望月周平
  
ある雪の夜。作家であり名探偵でもある満月周平は車の故障から偶然見かけた仰天荘に泊めてもらうことに。談笑を楽しみつつ床についた満月だったが朝、起きて誘われるがまま散歩にいくとまっさらな雪の上で主が亡くなっていた。雪道には足跡などない。犯人はどうやってここまできて、どのようにしてその場を脱したのか。不可解な謎に満月が挑む。


満月周平ってモチさん・・・。ちなみに出てくる警部さんの名前は江田警部です。うーん、安直。まあ、これは江神さんと信長さんに挑戦するために作られた作品なので突っ込むのは野暮ですけどね。

おんぼろベンツとか作家アリスに繋がる描写とかあったりするのでそれでもにやにや。

江神さんは呆れてましたけど結構いい感じの小説だったんじゃないかな?確かに突っ込みどころは一杯あったけど。私、分からなかったし。確かに、伏線あったし。

ずっとこの謎に挑むわけではなく結構色々なことを考えながら片手間にって感じですけどね。例えば次の元号はどうなるかとかね。この話は88年の大晦日なので。あと数日で新しい時代が来ます。推理的には対抗が正解でしたね、江神さん。

あと『ハードロック・ラバーズ・オンリー』でも触れましたけど過去を振り返る作品なので色々な事件に触れてますね。順序良く読むと一緒に振りかえれて楽しいです。

さらに最も最近書かれた作品なので時事ネタが入ってたりね。どんなネタかは読んでからのお楽しみで。

江神さんのミステリ論が聞けたりしますし、過去を振り返るアリスが色々あったながらもその日々を大切に思っていることが伺えてほっこり出来たりする作品ですね。

●蕩尽に関する一考察

「持ってますよ」「ドロシー・L・セイヤーズの『ナイン・テイラーズ』なら持ってます。そんなにお読みになりたいのでしたら、お貸ししましょうか?」

アリスにノートを借りるため偶然EMCの集まりに顔を出したマリアの一言。マリアがミステリ好きなことを知ったEMCの面々は彼女をEMCに入れようと画策する。そんな中「蕩尽」とも思える金払いの良すぎる古本屋の話題になり・・・。彼の意図とは?その答えが意味する結末は?

ついにこの短編集のラスト。マリアが仲間に入るエピソードがやってきました。この短編集の中ではかなり大きい部類に入る事件だったりします。

例によって江神さんが活躍するんですけど『桜川のオフィーリア』にも共通する名探偵の存在意義にも触れる作品だったり。これはマリアじゃなくても惹かれますわぁ。

ちなみに蕩尽というのは「財産を使い尽くすこと」です。どうしてそんなことをするのか?がメインテーマだったりします。うーん、真相を推理するのは結構難しいかも。確実には言えない感じ?想像に任せるしかないかな。ピースが足りてないから(私が見逃してるだけの可能性もあるけど)。

何はともあれ1年が過ぎました。ようやくEMCのフルメンバーが揃いましたね。

そして舞台は『孤島パズル』そしてそれが発端で巻き込まれる『双頭の悪魔』に繋がっていく・・・。

って感じですかね。やっぱり学生アリスはいいですねー。長編もいいけど短編でも。江神さんはもちろんのこと各キャラクターの掛けあいとか語り手の感じとか。

あとがきより学生アリスはあと長編1本と短編集1冊で終わるようです。早く読みたい。でも、これを読んでしまったらひとつの物語が終わってしまう。なんてジレンマ。まあ、まだ大分先の話だとは思いますけどね。

最後の物語がでるその日までアリスと同じく過去を振り返りながら待ってましょうかね。とりあえず『月光ゲーム』から読みなおしちゃおう。

はい、学生アリスシリーズ初の短編集、アリスの青春の日々の物語。是非手に取ってみてはいかがでしょうか?

絶叫城殺人事件

有栖川有栖が送る「夜の館の物語」

という訳で今回は有栖川先生の短編集『絶叫城殺人事件』の感想を書いていきます。うーん、このブログの出演数断トツですよね有栖川先生。ちなみにですが、まだ一杯積んであったりします。というか多分次の記事も有栖川先生です。

館といえばすぐ脳裏に浮かぶのは綾辻行人先生ですね。もちろん有栖川先生にも何かの建物内で起きる殺人っていうのはないわけではないですが、なんとなくイメージ沸かない感じです。作家アリスは作品の性質上どこぞの建物に閉じ込められて殺人に遭遇するなんて状況は滅多にないですし、学生アリスも火山やら島やら村やら城下町やら建物というよりは閉ざされた空間で事件が起きてますし。

まあ、本作もどこぞに閉じ込められるって話はひとつもないんですけどね。奇妙な館で起きた事件について捜査協力を依頼された火村とアリスが捜査するって話ですし。

あと「~殺人事件」というタイトルもほとんど使っていないイメージです。これは有栖川先生があとがきで述べていることなんですけども。で、この短編集は全て「~殺人事件」ってなってたりします。こういう短編集を作ろうと考えてたとか。

ただ・・・なんとなく解せないところもあったりします。タイトル詐欺なんじゃと思う内容の作品があったりなかったり。いや、もちろん面白いんだけども。というか短編になるとさらに切れ味が増す気がしますね。長編の読者への挑戦もいいですが綺麗に、鮮やかにまとめられる短編も魅力いっぱいです。

ではでは、作品紹介にいきましょう。作家アリスの短編なので探偵役は火村英生、ワトソン役は有栖川有栖ですね、もちろん。ほいで、例によって短編なのでひとつひとつみていくことにしますね。

●黒鳥亭殺人事件

二人の大学時代の共通の友人であり画家の天農仁が愛娘と暮らしている黒鳥亭で見つかった変死体。天農からの依頼を受けて捜査に赴いた二人は天農、そして娘との会話を通して事件の真相に迫っていく。こんな感じですかね。

実は私がこの短編集で一番好きなのがこれですね。「20の扉」そして「イソップ物語」という娘のお守を通してヒントを出し、事件の真相を明らかにしていく話です。作品の根幹にあるのが「イソップ物語」のある話で「20の扉」を使って作品に深みを出しているといった感じ。

「20の扉」を通して「無垢な、純白の、ワンピースの天使」である娘の存在を際立たせる。これが本当にいい味を出してます。さらにこの作品を素晴らしいものにしているのが「イソップ物語」です。メイントリックに関わる話もさることながら作中でアリスの考察が入る有名な話「アリとキリギリス」も上手く作品の構成要素にしてるところが素晴らしいです。さすが、有栖川有栖先生って感じです。

事件と関係のない会話をさせながら実はそれ自体がヒントになってたり、作品構成において重要な要素になってたりまさに短編の教科書みたいな作品ですね。

●壺中庵殺人事件

壺中庵という一風変わった地下室で起きた密室殺人。正方形の地下室。たった一つだけの「扉」。壺を被り吊るされた死体。自殺ではありえない不可解な状況に火村とアリスが挑むことに。こんな感じですね。

正統派密室トリックだと思われます。メイントリックは読み進めていくうちに分かりました。犯人は、正直最初の描写で分かりました。うん、だってテンプレだもん。よくある感じのお話ですね。

ただ、ありきたりなストーリーを面白く見せるのが作者の力量なんでしょうね。やっぱりそんじょそこらの作品とは一味違います。上手く奇抜な建物を使っていました。

些細な謎まで全てが伏線になっていて、もちろんきっちり回収されています。ラストシーンの不快そうに、でも淡々と自身の冷酷な想像を語る火村と取り乱した犯人のやり取りもやるせない感じがして作品にぴったりなラストだったと思います。

●月宮殿殺人事件

とある事件の捜査の帰り路、アリスが過去に見掛けた奇妙な建物が無残な姿になっているのを見かけた二人はそこで起きた事件に首を突っ込むことに。放火をした高校生。火事に巻き込まれ亡くなった男。事件の目撃者となった男の友人と高校生の親類の証言が食い違う不可解な状況。その真相は意外なところに隠されていた。こんな感じですかね。

確かに全体像は論理的に導くことは出来るのですが、ある人物の行動だけはある知識がないと解説出来ないという作品。これはちんぷんかんぷんでした。真相が分かってなるほどーって思う感じの作品かと。これを初見で解けたって読者さんは凄いと思います、うん。

男の友人でアリスとも面識がある登場人物が出てきますがこれがまたいいキャラクターだったり。なかなか人間味の溢れた作品ですね。

●雪華楼殺人事件

建設が頓挫したビル「雪華楼」に無断で住み着いていた若いカップルと浮浪者。美しい建物で起きた悲劇。被害者は殴殺され即死・・・死体から得られる情報は明らかに他殺だと考えられる状況。にも関わらず自殺としか思えない現場。事件の鍵を握っているのは記憶をなくした少女と姿を消した浮浪者だった。こんな感じですかね。

「あり得ないだろっ!!!!」

というのが初見の感想なんですが、これ、同じような事件が実際にあったらしいです。あとがきで述べられていますね。そう思うほどに本作で一番不可解といえる事件だったりします。他の事件は「なんとなーくこんなんかなぁ」と予想を立てられるんですけど(当たっているとはいってない)これはそれすら出来なかったもん。

ただ、確かに伏線はあるんよね。アンフェアかと言われれば全然そんなことはなく。色んなシュミレーションをしてあり得ないことを削っていけば真相に辿りつける部類の作品ではあります。

●紅雨荘殺人事件

映画の舞台になった紅雨荘とその名前の元になった本家の紅雨荘。ふたつの屋敷の持ち主である女性が殺される。明らかにおかしな言動をし自分に不利になるような証言をする容疑者。事件を難しくしたのは紅雨荘という建物の存在自体だった。

冒頭が一番美しい作品。最初はなんやこれって感じなんですが読み進めれば何を表現したかったのかは分かるのでご安心を。

この事件のポイントはひとつ。「なぜ自分に不利な証言をしているのか」

確かに、そう言われれば、確かに。そんな感じですかね、この作品は。もちろん、初見ではまるで分かりませんでしたけども。

作中にある映画のシナリオと本筋のストーリーが絡み合いなんとも言えない雰囲気を醸し出してます。

●絶叫城殺人事件

「NIGHT PROWLER」・・・3つ目の事件現場に残された謎のメモ。これが世間を騒がす連続通り魔殺人とホラーゲーム「絶叫城」とのつながりを暗示させる。ヴァーチャルな世界ではなくリアルの世界で「夜、うろつく者」という名の怪物と火村の戦いが始まった。こんな感じかな。

はい、作品中唯一「リアルの世界」には館が出てこない表題作。もちろんまるで出てこない訳ではなく「ヴァーチャルな世界」には「絶叫城」という建物が出てくるんですが。

テーマはずばりリアルとヴァーチャル。なんですが、安易に若者の心の闇なんて言い出さないのがさすが先生といったところ。むしろ心の闇という言葉に苦言を呈するような仕上がりになっています。確かに今の社会はこの言葉を安易に使い過ぎですね。分からないことを無理やり説明するための道具になっている。

なんて少し考えさせられる内容になってます。が、そこはもちろん有栖川有栖。当然のごとく本格ミステリです。通り魔殺人というミステリには向いてない題材を上手く調理してますね。


はい、以上6作でした。どれもこれも面白かったですね。どれも一筋縄ではいかない物語ばかり。

あとね、先生自身によるあとがきもそうですが解説が一風変わってて面白かったり。建築コンサルタントの方が書かれた解説なんですが同業者やら批評家さんとは一味違った視点から書かれた解説なのでこちらも是非是非見て欲しいところですね。

ではでは、有栖川有栖が紡ぐ6つの至高の物語、是非手に取ってみてはいかがでしょうか?


【次回予告】・・・ねくすとこなんずひーんとっ!

実は次に読む本が決まっていたりします。というか今読んでる小説を中断して、先にそちらを読みます。またまた有栖川先生の短編集です。はい、前回の駄文で触れた『江神二郎の洞察』を入手できましたー。

というわけで次回は学生アリス初の短編集についての感想を書こうと思っております。拙い文章になってしまうかもですがお付き合いいただければ幸いです。

過去の記憶と未来への展望

なんて恰好つけたタイトルですが生産性はあんまりない文を書き連ねていきますよん。

純粋な駄文は久々ですねー。最近少しばかり時間取れなくてあんまり読書出来てないんですが一応次何の感想を書くかは決めております。もうすぐ読み終わるのでそのうち更新するかと。

で、前記事で少し触れたんですがこのブログで感想を書くのは基本的に私が人に勧められるかなぁと思い、なおかつこれなら私でも感想書けそうかなという作品だけ取り扱うことにしています。だから読んだ本全ての感想を書いてるわけではないんですよね。

もちろん、これはブログに載せる作品ではないかなあという理由で感想書かずに即本棚行きの作品もあるんですが・・・

私的に絶賛なんだけど感想が書けない作品というのが意外に多かったりします。分類すると色々あるんだけどね。

作家さんがあまりにビッグネーム過ぎて私が触れなくてももっといい感想が一杯落ちてるもしくは何かの研究対象になってるような作品とか。

あまりに複雑な趣向を凝らしてて触ると簡単にネタバレしちゃいそうな作品とか。

私はめちゃくちゃ好きなんだけど大衆受けはしないだろうなぁという私の偏った好みが如実に晒されてしまう作品とか。

実際の私は映像作品のノベカライズとかも大好きだったりします。文章的にはそんなに上手くなくても前にみた映像で補完できる系の作品ね。

で、本当はそういう作品を一言ずつ付けてリスト的な感じの駄文を書こうと思ってたんですが・・・

一番触れたかった作品をその作家さんの別作品で紹介することにしましたので今回はそれはやらへんでー。それについてはそのうち感想書くと思うので。まだ読んでないからなんとも言えませんが友達絶賛の作品だったりするので多分大丈夫だろうと。

じゃあ、今回は何のための駄文なん?

はい、というわけで本題。今回は今手元にないけど今後読んでみたいなぁと思ってる作品をてけとーに書いていくことにします。やっぱり過去より未来に眼を向けないとね。

まず、買いたい候補の筆頭が『異邦の騎士』です。島田荘司先生の作品ですね。ある友人から占星術と斜め屋敷とこれ読んどけば御手洗潔シリーズは大体オッケーやでと言われたので。斜め屋敷が異常に面白かった、そして完全にやられた感じの作品だったのでこれは謎解きしながら読みたいなぁと思っている作品です。

次。これ最近出版された作品なんですが『江神二郎の洞察』ですね。もちろん有栖川有栖先生です。学生アリス初の短編集ですね。アリスがEMCに入ってからマリアが入るまでの1年に起きた出来事の短編だそうです。欲しい。超欲しい。見つけたら即買いの一冊です。ただ、有栖川先生は結構積んでるのでこれ以上増やしてもいいのか悩むところなんですけど。

どんどん行きましょう。『鉄の骨』で感想を書かせて頂いた池井戸潤先生の『空飛ぶダイヤ』も読みたい一冊です。これ実際にあった事件をもとに作られた小説なんですよね。ゼミ関連でそういう系統をやっていたりするので読んでみたいなあと。(正確には私がやっていた分野とは異なるんだけどね)知識も増えてなおかつ楽しめる、池井戸先生の作品はそういうエンターテイメントの鑑だよね。

あと読みたい作品は決めてないけど読んでみたい作家さんとしては辻村深月先生の長編(前触ったのは短編集でしたし)有川浩先生あたりは読んでみたいかなーって。

・・・あれ?もっと挙げておきたい作品があった気がするのだけど。ど忘れ?(笑)

ただ、こういう風に書いてますが実際は本屋で手にとってみないと買うかどうか決められないのも事実です。だから全然ノーマークの作品を急に買ったりしますし、ここで読みたいと言っていても買わない可能性も全然あったりします。

まあ、てけとーにぐだぐだと。そんな感じで。
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